今回は車内の静音化に挑戦です。
具体的に言えばエンジンノイズやロードノイズ等の騒音から切り離し静かな車内にしようという訳で。
目標は高速で100キロ走行時にもオーディオの音量を上げることなく会話もスムーズに行えるレベル。普通乗用車程度までになれば十分かな?
まず施工する前に静音化について触れてみます。
まず静音化には一般的に3つの手法があります。
▼遮音
遮音材を使い車外からの騒音を車内に伝わらないように遮る事です。
▼吸音
車内外の騒音を吸音材によって吸収してしまう事。正確に言えば音の元となる振動エネルギーが吸音材を通過する際に熱エネルギーに変換される為に音が吸収されるような感じになる訳です。
▼制振
車自体が振動する事によって発生する騒音を制振材を使って振動を抑え騒音が発生しない環境を作る事です。
これら3つの手法を全て含めて防音と一括りにする事もあります。
これらのバランスが大事でどれか1つだけ重点的に施工してもバランスが崩れて逆効果になる事もあります。
今回はなるべく安く済ませようという事で市販のデッドニング素材は使わず、ホームセンターで入手可能な素材を中心に揃えてみました。
▼ゴムマット 仕事で使ったものの端材を利用。厚さ5ミリ程。当然タダ(w 今回はこれを遮音材兼制振材として使用します。 |
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▼ベストレイ スポンジの集成材でシート状になっています。 ホームセンターのコーナンで購入。1m辺り500円弱。 今回は3m程用意しました。 吸音材として使用します。 |
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▼人工芝用両面テープ ブチルゴム系の両面テープ。ゴムマットを固定する為に使用します。 |
これらをフロアに施工してみます。
用意した素材を使う前にまずは車内のカーペットを剥がします。
画像は運転席足下のカーペットを剥がした後。
フロアは鉄板がむき出しになっていました。
剥がしたカーペットを良く見ると裏面に部分的にですが吸音材のニードルフェルトが貼り付けてありました。
またカーペットの裏地がゴムのような素材で出来ていて遮音材の替わりにもなっている様子。
ちなみにうちのサンバーは厳密に言うとディアスワゴン。サンバーバンにはこれらのカーペットは有りません。代車としてサンバーバンにも乗った事がありますが、結構うるさいですね。このカーペットが無いだけでかなり変わってくるようです。
次はフロアに遮音材兼制振材として使用するゴムマットを貼り付けます。
ゴムマットを適当な大きさにカットし、片面に人工芝用両面テープを貼り付けます。
本当は全面に貼り付けるのが理想ですが今回は半分程度に。
でゴムマットを貼り付けた後。
貼り付ける前に一度手でフロアをコンコンと叩き、良く響く場所に貼り付けると効果的です。
同様に助手席側も貼り付けます。
画像は助手席下にあるショックマウント部。ここから振動が伝わって騒音が入ってくるので、ここにもゴムマットを貼り付けました。
ゴムマットの上に吸音材のベストレイを敷き詰めます。
後でカーペットを戻す際にはみ出さないようにカットしておきます。
最後にカーペットを元に戻して完成。
ゴムマットとベストレイの厚みがある為、カーペットの収まりが悪く若干浮いてしまう部分もありますが仕方ないですね。
続いて後部座席の下も施工します。
まずカーペットを剥がします。すると元々フロアに制振材が貼り付けてありました。
エンジンに近いからかメーカー側も考えているようです。
そこで後部座席下はベストレイだけを敷き詰める事に。
後部座席の足下部分も同じようにベストレイを敷き詰めました。
今回の施工が終わった後、窓を閉め切りエンジンを始動。アイドリングの音が静かになっています。
期待して走行してみるとロードノイズが減りいつもに比べると静かになっているのが解りました ヽ(´ー`)ノ
後日、高速道路を走行してみたところ100キロ走行時でのオーディオの音量が通常なら+3程度大きくするんですが、施工後は+1程度でも十分聞こえるようになりました。思った以上の効果で驚きです。
ただ今度は風切り音が気になるように・・・ワイドバイザーを取り付けている為かうるさいです。対策を考えなきゃ。
あえて市販の素材を使わず安く仕上げたにもかかわらず効果があったので施工する価値はあります。
市販の素材を使えばもっと簡単かつ効果的に静音出来ると思います。
静音は一度行うと他の部分が気になってきてすぐに満足出来なくなりますね・・・次はどこを施工しようかな?
■ komocik space
■ DIY作業報告書(サンバー編)その16
■ 2007.05.19 更新
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