今回の作業はリアのエアロバンパーをFRPを使って加工しちゃいました。
左の画像は完成後。ちゃんと塗装が完了していませんが(w
今回移植したテールランプはホンダのアクティバンの物を使用しました。これを選んだ理由は横に長い形をしていた為。
これをリアバンパーの低い位置に取り付ける事により車の低さと強調出来ると考えるからです。
ここではバンパーの加工のみを取り上げる事にします。バンパーの取り外しについてはこちら(作業報告書その8)を参照にしてみて下さい。
まず元々のテールランプ取付部の穴やマフラー用の開口部を塞ぐ必要があります。
とりあえずこんな感じに表面からガムテープで穴を塞ぎます。
穴の部分のガムテープがたわんでしまいますが、後で修正するので特に気にしなくても構いません。
そしてバンパー裏面からFRPを当てて塞ぎます。
ここで簡単にFRPの取り扱い方を。
まず樹脂と硬化剤を規定の量を守って混ぜます。そしてその混合液をバンパーのFRPを貼り付ける部分に塗り、FRPマットを貼り付けます。その後FRPマットに混合液を染み込ませて更にFRPマットを重ねていきます。その際に刷毛やブラシを使って叩くようにして空気を抜きます。
注意点としては、樹脂と硬化剤の量を間違わない事。多すぎても少なすぎても駄目。多すぎる場合は発熱し最悪の場合、火災にも繋がる場合もありますのでご注意を。
またFRPマットを取り扱う際には肌を露出しないようにしましょう。FRPマットの繊維が肌に刺さりチクチクしてしまいます。まぁ風呂に入ればマシになりますが。
今回はFRPマットを2枚重ねて塞ぎました。
マフラー開口部もこんな感じに塞ぎます。ちょっとやりにくいですが頑張りましょう。
樹脂が硬化したらガムテープを剥がします。
するとこんな感じに穴が塞がります。
次はテールランプを取り付ける為の作業。まずはテールランプが見えるように穴を空けます。
まずボール紙にテールランプの形を型取り、実際にバンパーに空ける穴を切り抜きます。
これを行うのは型紙を使って穴を空けないと穴を空けたは良いがテールランプが取り付けられない位置だった・・・と言う事を避ける為。
で、こんな感じに表面にマーキングをした後、カットラインにガムテープを貼ります。
ガムテープを貼るのはカット時にバンパー表面が毛羽立つのを防ぐ為です。
カットにはジグソーを使用しました。もしジグソーが無ければ糸ノコギリでも可能です。
こんな感じに穴を空ける事が出来ました。これで次のステップに移れます。
テールランプの穴を空ければ後は表面の補修と裏面のテールランプ取付部の加工のみ。
ここでバンパー表面のパテ盛り補修を行います。
しかし貼り付けたFRPの表面が平面にならない為、パテ盛り補修の前にFRPを平面になるまで削る必要があります。
私はこの時電気グラインダーを使って大まかに削り取りました。多少削りすぎてもパテ盛り補修を行うので気にしなくてもOK。電気グラインダーが無ければヤスリで削り取りましょう。
場合によってはFRP補修部に穴が空いてしまう事も有ります。
こんな時は再度裏面からFRPを貼り付けて下さい。
FRP表面が均一になればパテ盛り補修を行います。今回はFRP製バンパーなのでポリパテでOK。
パテと硬化剤を規定量混ぜ合わせ、バンパー表面に盛りつけます。この時、こすりつけるようにパテを盛りつけます。乗せるような盛り方では空気が混入してしまいパテは密着しません。きっちりヘラでこすりつけましょう。パンにマーガリンを塗る要領でOKですよ。
パテ盛りが終わり完全硬化すれば紙ヤスリを使って平面を出します。
最初は120番位の粗い紙ヤスリで凸凹を大まかに取り除き、徐々に目を細かくしていくような形で最終的に800番程度の紙ヤスリで仕上げる感じで平面を出していきます。もし凹みが現れてしまえば再度パテ盛り補修を行い、削ります。地道な作業ですが一番仕上がりに影響する部分ですのでしっかりと平面が出るよう頑張りましょう。
パテ盛り補修が終われば後は塗装をするだけ。市販のボディ用缶スプレーを使用し塗装しましょう。
パテ盛り補修部には塗装前にプラサフを吹き付ける事をオススメします。パテの表面に出るごくわずかな傷もごまかす事が可能です。また塗装のノリも良くなります。
ここでは塗装についての解説はこの辺で。塗装に関する事は他のページでも触れてますのでご容赦を。
今度はテールランプを固定する為に取付金具をバンパーに取り付けます。
バンパーを裏返し、穴を空けた際に使った型紙を利用してテールランプの固定位置をマーキングし、それに合わせて取付金具の位置を決定します。
画像上部に見えるアルミ製のステーがテールランプ取付金具。これは適当なステーを自分で曲げて製作しました。
こんな感じでテールランプを固定するようになります。
後はこのステーを固定するだけ。固定方法はFRPマットで挟んでしまうのが確実でしょう。
しかし俺は無精をしてコーキング材で引っ付けてしまいました(ぉぃ
今回使用したテールランプはホンダ車用ですのでブレーキランプ等の配線がそのままでは接続出来ませんので、接続出来るようにする必要があります。
今回は単純にギボシ端子にてテールランプ側と車両側の配線を接続しました。
ちょっと問題アリな感じもしますが後で見直すという事で。
※その後ワゴンR用テールランプ側の配線とアクティ用テールランプ側の配線を切り合わせてカプラーにて取り外しが可能なように変更しました。
今回バンパーのマフラー出口部分を塞ぐ「マフラーレス加工」を行いましたので、マフラーの出口の向きを変える必要があります。
市販されてるマフラーカッターで下向きに変更するのが一般的ですが、当時使用していた純正マフラーが2本出し仕様。2つもマフラーカッターを買う余裕はありません orz
って事で純正マフラーを足で踏んで出口の向きを下向きに曲げちゃいました(w
注意点としては曲げる際にマフラーが潰れないようにする位でしょうか。あまりに無茶な方向に曲げるのは避けた方が無難です。
ここまで来てようやく車にバンパーを取り付ける事が出来ます。
取付の際はブレーキランプ等の配線が正しく接続出来ているかを再確認の上、取り付けましょう。また取付後には必ずブレーキランプ等の点灯確認を行って下さい。ブレーキランプが点かないままの走行は激しく危険です。
この画像ではパテ盛り補修が終わっていないままに取り付けられています。
理由は会社での作業だった為、とりあえずバンパーを車に取り付けて自宅に帰らなければならなかったからです(w
この後自宅に戻り、パテ盛り補修の続きを行い仕上がりとしました。
んでパテ盛り補修も終わり塗装を簡単に終わらせた状態がコレ。
自分的には大満足の仕上がり ヽ(´ー`)ノ
ただ今思うにちゃんと塗装すれば良かったな・・・なんて。
当時はいずれ全塗装するから・・・とバンパー塗装を適当に済ませちゃってたんで orz
で、今思いつきましたが、今回切り抜いたテールランプ部の穴のふちにメッキのドアモールなんかを貼り付けてもアクセントが効いて面白いかもしれませんね。
自分でもここまでの加工が出来たという満足感が大きかった作業でした。
プロから言わせれば話にならないレベルかもしれませんが、週末しかDIY作業が出来ないプライベーターならこのレベルでも十分満足です。
FRP補修作業は難しいと思われがちですが、樹脂と硬化剤の混合量さえ間違わなければさほど難しくありません。
一度挑戦すると解ると思いますが、FRP補修作業が出来れば加工の幅が格段に広がります。是非とも挑戦してみて欲しいですね。
■ komocik space
■ DIY作業報告書(ワゴンR編)その28
■ 2006.07.30 更新
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